【 第三章 】
〜 atelier BOTAN が願うこと 〜
ボタンに魅力を感じるようになってから
気づいたことがあります。
昔ながらの手芸屋さんが、
少しずつ姿を消していることです。
調べれば名前は出てくるのに、もう閉業している。
地図には載っているのに、建物は残っていない。
そんな場所がたくさんありました。
私にボタンとの出会いをくれた手芸屋さんも、
今はもうありません。
もし、お店を閉めるという決断がなければ、
私はボタンの魅力に気づくこともなく、
まったく違う道を歩いていたのだと思います。
そう思うと、
人との出会いは不思議なものだと感じます。
誰かがお店を開いたこと。
誰かがボタンを作ったこと。
誰かが大切に使ったこと。
その積み重ねの先に、
今のatelier BOTANがあります。
ボタンひとつひとつにも物語があります。
誰かがデザインを考え、
誰かが材料を選び、
誰かの服を彩るために作られたものです。
私はその想いを受け継ぐというほど
大それたことはできないかもしれません。
それでも、
この子たちを生み出した方々への敬意を忘れず、
作品として再び花を咲かせてあげたいと思っています。
そしてこれからのatelier BOTANの物語を、
皆様と共に紡いでいけたら嬉しく思います。
眠るボタンが、再び花開く。

